スウォンジーでの決戦におけるウォルスタ軍敗北の事実を確認するため、デニム達は海路を使いアルモニカ城に到着した。そこで見たものは、敗戦に取り乱し、騎士レオナールの激しい反対にも関わらず、暗黒騎士団ロスローリアンの軍門に下る決定を下したロンウェー公爵の姿だった。ロンウェー公爵からの書簡を届けるためフィダック城へ向かう途中、ネオ・ウォルスタ解放同盟の義勇兵ガズンに会敵、これを撃破した。
古都ライム
現在までのプレイ時間は16時間52分。
デニム「ランスロットさんがいるんだ、姉さん。さあ、早く。」
カチュア
「待って、デニム。そんなに急がなくたっていいじゃない。」デニム
「ランスロットさんがいるんだ、姉さん。さあ、早く。」カチュア
「ねぇ、ちょっと待ってよ。んもう!」
キャッキャウフフする仲睦まじい姉弟の姿である。作中で描かれるカチュアは大抵機嫌が悪いので珍しい。
どうやら、古都ライムには聖騎士ランスロットが駐屯しているようだ。最後に出会ってから随分経った気がする。短い関わりだったが、デニムにとっては聖騎士ランスロットは父親のような存在なのだろう。
騎士レオナール「聖騎士殿には席を外してもらった。きみと内密に話をしたかったんでね。」
デニム
「どうして、あなたがここに?ランスロットさんは――?」騎士レオナール
「聖騎士殿には席を外してもらった。きみと内密に話をしたかったんでね。」カチュア
「内密な――話?」騎士レオナール
「ああ、きわめて重要な話だ。」
だが、聖騎士ランスロットは居らず、そこで待っていたのは騎士レオナールだった。この後、騎士レオナールの腹心であろう騎士に出入り口を固められた。返答次第ではただでは帰さぬという圧力を感じる。
騎士レオナール「解放軍には新たな指導者が必要だ。きみという指導者が!!」
騎士レオナール
「ウォルスタ解放軍は壊滅の危機にある。スウォンジーで多くの戦士が死に、
そして、今、前線から多くの兵たちが――解放軍から去っていこうとしている。
その原因はなんだと思う?」デニム
「――――」騎士レオナール
「指導力の欠如だ。
スウォンジーの森で我々が破れたのは戦いを始めるのが早すぎたからだ。
敵の戦力が十分に分散されていない状態で解放軍は動き出してしまった。
もう少し待っていれば――
そして、我々はまた過ちを犯そうとしている。
ロスローリアンの軍門にくだるなど死んでいった者が納得するはずもない。
そうは思わないか?――私は愛想が尽きた。
このままではガルガスタンを倒すどころの話ではない。
内部崩壊してしまうだけだ――
解放軍には新たな指導者が必要だ。
きみという指導者が!!」
騎士レオナールの長い独白に黙って耳を傾ける。さあ大変な事になったぞ。
想像はしていたが遂にこの展開になってしまったか。事実上の謀反・クーデターである。スウォンジーでの敗戦に焦ったロンウェー公爵には、今や当初の大義も何もない。ただ己の保身のために、暗黒騎士団ロスローリアンの軍門に降ろうとしているのである。忠義の臣であった筈の騎士レオナールがロンウェー公爵を見放すのも当然の流れだろう。愛想が尽きたのだ。
騎士レオナールは「内部崩壊してしまうだけだ」と言っているが、現実的にはウォルスタ解放軍は既に崩壊してしまっている。だったら能力のある者で建て直すしかない。その為の次の神輿として、騎士レオナールはデニムを担ごうとしている。
騎士レオナール「――公爵殿下の役目は終わった。あとは我々が幕引きをするだけだ。」
デニム
「レオナールさん、まさか!?」騎士レオナール
「――公爵殿下の役目は終わった。あとは我々が幕引きをするだけだ。」カチュア
「ばかなことを!自分で何を言っているのかわかってるの!」騎士レオナール
「私は理解しているよ、カチュア。――きみの弟もよくわかっている。」カチュア
「冗談でしょ?あれだけ尊敬していた殿下を暗殺しようだなんて――」
姉さん、もう手遅れだよ……。
取り返しの付かない選択をしようとしているロンウェー公爵には歴史から消えて貰う事になる。後はその段取りだけだ。
騎士レオナール「彼にはその資格がある!――そうだろ?デニムくん。」
デニム
「姉さん――、レオナールさんの言うとおりだ。このままでは解放軍はダメになる。
それでは、何のためにバルマムッサの人たちを犠牲にしたのか、わからなくなってしまう。
是が非でもこの戦いには勝たなきゃいけないんだ。でも、殿下にはもう無理なんだよ。」騎士レオナール
「公爵の指導力はすでに地に落ちている。カリスマ性も失ってしまった。
しかし、きみはどうだ?実績も信用も申し分ない。なにより若さがある。
そうだ、――きみなら輝かしい未来を手にできると皆は思っているんだ。
新しい指導者はきみしかいない!」カチュア
「ばかなことを言わないで!そんなこと、できるわけないじゃない!」騎士レオナール
「彼にはその資格がある!――そうだろ?デニムくん。」
ロンウェー公爵は自らが守るべき民の生命を賭けのチップにし、騎士レオナールにバルマムッサでの虐殺を指示したが、それを戦況に活かせず失敗、更に焦りからスウォンジーの決戦で敗北した。それが事実だ。
これらの失敗から、ロンウェー公爵の後光はもう疾うに消えて失せていたのだ。自らの責務を果たせぬ者に為政者としての資格無し。OKOK!彼には失政の責任を取って頂き速やかにご退場願おう。
デニム「1.ああ――、それは僕の役目だ。」
1.ああ――、それは僕の役目だ。
2.――僕に公爵の代わりは無理だよ。
AMEN!全身全霊でお受けする!!
デニム「誰かが手を汚さなければならないのなら、そして、誰も手を汚す勇気ないのなら、それをやろう、――この僕が。」
デニム
「ああ――、それは僕の役目だ。僕にできるのはそれぐらいだ。」カチュア
「本気なの!?公爵殿下を暗殺した男を皆がリーダーと認めると思うわけ?
――あなたは十分に戦ったわ。その結果がこうなのよ。
まず、それを認めるべきだわ。そして、戦いをやめましょう、――ね?
姉さんとこの島を離れましょう。私たちの戦いはもう終わったのよ。」デニム
「まだだよ、姉さん。終わってなんかいないんだ。
誰かが手を汚さなければならないのなら、そして、誰も手を汚す勇気ないのなら、
それをやろう、――この僕が。」
素晴らしい覚悟で震えた。あの甘っちょろいガキだったデニムがよくぞここまで。
バルマムッサの町で行った虐殺の罪はもう消せない。それであれば死ぬまで背負って戦うしかない。
騎士レオナール「よし、このままアルモニカ城へ戻るぞ。気づかれる前に公爵を暗殺する。」
騎士レオナール
「よく言った、デニムくん。よくぞ成長した、見事だ。
心配するな、皆はきみについていく。殿下では駄目なのだと皆は理解している。
だが、同時に、何をするべきなのか、それを具体的にイメージすることができないだけ。
彼らは指導者を欲しているのだ。ビジョンを示し、勇気のない者を導くリーダーを。
よし、このままアルモニカ城へ戻るぞ。気づかれる前に公爵を暗殺する。さあ、出発だ。」
ウキウキだね。よし、話は決まったし殺ろう殺ろう!
古都ライム:戦闘前
称号取得:覚悟を持つ者
主君殺しの汚名を被りながらもウォルスタ解放軍を背負ってゆく決断をした事で、「覚悟を持つ者」の称号が付与された。
さてアルモリカ城へ行くぞ。もう腹は括った。ロンウェー公爵御覚悟。
勝利条件:敵リーダーを倒せ!
……が、古都ライムから移動した瞬間に戦闘が始まる。何だ何だ。既にロンウェー公爵に謀反がバレてたのか?
ユニット配置
このステージでは偵察が出せないようだ。そのため、いつもの陣形で出撃する。